月の表面の様子は?表面温度は?裏側はなぜ見えないの?
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夜を照らしてくれる天体「月」。
こんなに近くにあるけれども、月のことってよく知らないと思いませんか?
天体の専門本やサイトはあるけど、難しい文字が並んでいてよく分からない。
そんな方に、内容を噛み砕いて月の表面や裏側などについてお伝えします。
月について、ちょっとだけ詳しくなってみませんか?
月の表面はどうなっている?
よく「ウサギが餅をついている」ようだ、と言われる月の模様。
これらは、クレーターや「陸」「海」と呼ばれる領域からできています。
しかし、月には大気(空気)や水がないので、生物や植物は生息しておらず、その表面は岩石や砂でできた乾燥地帯です。月や他の天体の表面をおおっている岩石などの物質のことを、レゴリスとよんでいます。
いつ見ても月の表面の模様は常に同じです。厳密にいうと、月の表面は58%を肉眼で確認することができます。地球から見て月はわずかに触れながら回転しているからなんですね。
月の表面温度はどのくらい?
月の表面温度を一言で表すと「冷たい時はとても冷たく、熱い時はとても熱い」です。
平均温度はおおよそ-23℃(250K)です。
最低温度は-233℃(40K)。
最高温度は+123℃(396K)。
※K=ケルビン
なぜ、こんなにも温度の差があるのでしょうか?
その理由は、月に空気・大気が全くないことにあります。
そもそも大気には保温効果があり、太陽から受けるエネルギーや星の中心にある核から発せられる熱を、星の表面に蓄える働きをしています。
しかし、大気のない月は、太陽から受けるエネルギーのほとんどを蓄えることができず、宇宙空間へ発散してしまっています。また、月の中心にも核がある可能性が指摘されていますが、その大きさはとても小さいものだと言われており、内部はほとんど冷えた状態で、地熱はありません。
そのため、夜になって太陽の光が当たらないと、月は宇宙空間に冷やされてしまうのです。その逆に、太陽の光を受ける昼間は、”大気”というクッションなしにガンガン熱せられるため最高温度が非常に高くなっています。
地球も、大気がなければ似たような気象条件でした。
月の裏側はなぜ見えない?
月の裏側も、表面と変わらず岩石や砂、クレーターがあります。
特徴的な点としては、表に比べてクレーターの数が非常に多いことと、「東の海」とよばれる巨大な三重クレーターがあることです。
しかし、地球にいる限り”月の裏側”を見ることはなく、この「東の海」を肉眼で確認することはできません。それは、月が常に同じ面を地球に向けているからなのですが、なぜなのでしょうか?
月の裏側が見えない理由
(1)月の表面側が重いため
月の表面は、鉄分が多く含まれています。これが、月の重量の差を作り出しています。重たい面が内側(地球)を向いていて、軽い面は常に外側を向いて回っています。
(2)地球の自転と月の公転が一致しているから
この説が一番有名かと思います。地球が回転する早さと、月が地球の周りを回る早さが同じなんですね。
このような理由で、月は常に同じ面を地球に向けています。
では、月の裏側はなぜ表よりもクレーターが多いのでしょうか?
地球から見える月の表側は、地球の引力に隕石が引っ張られるため、裏側に比べて落ちにくいです。地球は、大気圏がありますから、ある程度の隕石であれば、落下するまえに燃え尽きてしまいます。しかし、月には大気がありませんので、裏側に向かってくる隕石を止める手段がなく、クレーターが多くなっています。
余談ですが、最初に天体として誕生したのは地球で、そのあとに月ができました。月が固まる時に、月の鉄分が地球の引力に引っ張られ、地球側にかたよって固まってしまいまいた。そのため、月の表側は鉄分が多く、今でも地球の引力に引っ張られているため、常に地球に同じ面を向けて公転している、という話もあります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
地球に一番近い天体「月」ですが、なかなか知らないことが多いんです。表面の鉄分量の件も、判明したのはまだ最近の話し。今後宇宙開発が進めば、より月の事が分かってくるかもしれません。
たまには空を見上げて、月を見てみてはいかがでしょうか。
おもしろい